蠍は留守です記

蠍の不在を疑わずに眠る暮らしの記録

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秋田竿燈まつり2013に行ってきた

東北は秋田県の竿燈まつりを見に行ってきた。以前からずっと行きたかったのを今年ようやく実現できたので、本当に楽しみにしていたの。

竿燈は10メートルを超える竿竹に提灯を吊るしたもので、これを掲げて街を練り歩く。お盆を前に夏の邪鬼を払って身を清める風習「ねぶり流し」が原型で、250年以上も続く国重要無形民俗文化財のひとつなのだそうだ。

夜竿燈の提灯

今年は竿燈総数約260本、提灯総数約10000個出ていたというからびっくり。子どもが持つ幼若・小若でも高さ5〜7m、重さ5〜15kgあり、提灯の数は24個ある。大人が持つ中若・大若になると提灯の数が46個、高さが9〜12m、重さにして30〜50kgにもなるのだそうだ。

あちこちで竿燈が上がる様子

それらの竿燈を掲げるには勘と技が必要なのだそうで、一人前になるには数年かかると聞いた。力四分技六分と言われるそうだが、基本の技は5種類あるという。

各町内、大小の竿燈が出ていたが、子どもの上げる幼若・小若はふらふらしていて危なっかしく、けれどそれが逆に「がんばれ!」と思えて微笑ましい。うまく上げた子はヒーローになれるんだろうなぁ。気を抜くとついつい幼若ばかり見てしまい、大若の演技を見逃してしまいそうだった。

小若、幼若の提灯はふらふらしている

竿燈囃子も魅力のひとつ。私自身、子どもの頃には喧嘩祭り太鼓を叩いていたので、祭囃子を聞くといても立ってもいられない気持ちになる。「どっこいしょー、どっこいしょ」というかけ声もあいまって、テンションが上がる。ちなみに自衛隊の囃子方は音量が圧倒的だった(笑)。

眠り病を退治するための睡魔払いの行事だったとの伝承どおり、揺らめく提灯がどこまでも続く様は、目の覚めるような情景だった。

大通りでのメイン演技が終わった後、町内へ帰って戻り竿燈というのを行うそうだ。私達も川反五丁目の戻り竿燈を追いかけた。県内随一の繁華街である川反通りで、演技を行う。建物も電線もみっしりある狭い通りでの演技はスリル満点だった。

狭い通りで2つの竿燈がせめぎ合う様子

川反五丁目は町紋も半纏も素敵で、川反通りの繁栄を願う「川波に日の出扇」が印象的。やっぱりいいなぁかっこいいなぁ、お祭りの半纏。

腰で上げるのは5つの技の中でも一番高度な技だそうで、安定して決める差し手さんはかっこよかった。こういうお兄さんを見て、ちびっこが憧れるんだろうなぁ。

欲を言えば、広い会場でたくさんの町内が出ているため、すべての団体の演技を見られるわけではないのがちょっぴり残念。全部の町内の演技をじっくり見てみたかった。でも、とにかく満足。和の意匠が好きな人なら、半纏と町紋を見ているだけでも飽きないぐらい。

翌日は昼竿燈もたっぷり楽しんだ。

東北出身でありながら、まだ東北三大祭を制覇していないので、来年はねぶたを見に行けたらいいなぁと思っているのだが、竿燈も絶対また行きたい。


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