蠍は留守です記

蠍の不在を疑わずに眠る暮らしの記録

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食べても食べても食べ足りない、函館の美味

札幌でも食べ物の美味しさにメロメロだったが、函館ではそれに輪をかけて食事を堪能した。食べたものの中から美味しかったものをまとめておこうと思うが、ほとんど全部なんじゃないかなという勢いだ。9月の初週のことなので、今更感がないわけでもないが、ログはログとして残しておく。

どんぶり横丁の朝ごはん

JR函館駅近くにあるどんぶり横丁で何度か朝ごはんを食べた。横丁にはいくつかの店舗が集まっていて、自分がどのお店で食べたのかは忘れてしまった。どのお店でも、ウニ丼ばかり食べていたな。

どんぶり横丁のウニ丼

実は普段はあまりイカが好きではなくて、積極的には食べない。なのに函館ではひとりで一匹分をペロッと食べていた。新鮮なので美味しく感じるのだと思う。食べ飽きもせずたくさん食べた。

活イカ刺し

イカならなんでも一杯二杯と数えるものなのかと思っていたが、生きたまま提供されるイカは一匹二匹、そうでないイカは一杯二杯と数えるのだそうだ。お店の人が教えてくれた。頭に醤油をたらすと踊るんですよ、とも説明されたが、あまり躍らせる気にはならず。黙々と食べた。

回転寿司でさえ普通に美味しい

函館入りした初日、遅い時間に開いていたお店にふらっと入った。これもお店の名前を忘れてしまった。回転寿司といえど都内感覚で食べたら信じられないくらい美味しい。カニ汁もがっつり身が入っていた。

回転寿司の赤貝、ウニ軍艦、イクラ軍艦、カニ汁

初日に単身でこの感覚値を持てたのが大きくて、函館滞在中の食べ物選びにとっても役に立ってくれた。旅先での食べ物感覚値は適切に取得したいものだ。その点、食べログは旅先ではあまり役に立たないという経験則があったりする。星の数にしろクチコミにしろ、背景が見えないからね。えっと、あくまで個人の感想です。

と金の小料理

偉い人たちのお供で連れて行ってもらったと金の小料理も素敵だった。盛り付けがかわいかったり、食材も珍しいものだったり。ひとりだったら絶対に入らないタイプのお店なので、ちょっと役得。

と金の前菜

と金の白瓜のお椀

偉い人たちに囲まれていたので、あまり食べ物の味を覚えていなかったりもするのだけど、とにかくみんな美味しかったというのは間違いない。滞在中のよいアクセントになってくれた。

龍鳳の黄金塩ラーメン

ラーメン食べたいスピリッツが極まった頃、龍鳳の黄金塩ラーメンを食べた。満を持してのラーメンだったので、気合十分。精神を統一して臨んだ。実はラーメン前にも知人と共に食事をしていたので「あのあとまだ食べたのか!」となじられたのであった。

龍鳳の黄金塩ラーメン

朝飯前の反対とでも言おうか、夜飯後でも全つゆ楽勝である。なんでこんなに美味しいのか理解できない。スープ派の私ですら感服する麺の旨さ。勢い余ってもう一杯食べそうになったくらいである。次に函館に行くことがあったら、このラーメンは絶対に再訪する。絶対にだ。

はこだて未来大の学食

前段で満を持してのラーメンと書いてしまったが、よくよく考えたら公立はこだて未来大学の学食で毎回ラーメンを食べていたのを忘れていた。味噌ラーメン、辛味噌ラーメン、期間限定の海鮮塩ラーメンの三種類である。どれも美味しかったが、海鮮塩ラーメンは学食レベルを超えているのではなかろうかという出来栄え。

はこだて未来大学食の味噌ラーメン、辛味噌ラーメン、はこだて未来大学食の海鮮塩ラーメン

作っているところを見ていると、本当に普通の学食という風景なのだが、なぜあの行程でこの塩ラーメンが仕上がるのだ!? という驚きがある。いやホント、都内の下手なラーメン屋など潰れるレベルの味。ちょっとしたショック体験だった。もちろん全つゆである。

吉田商店のスープカリー

つゆつゆ言ってたら思い出した。函館でもスープカレーは外せない。吉田商店のシーフードカレー、オクラ素揚げトッピング、4番の地辛をチョイス。ひとくち運ぶごとに、辛味よりも先立つやさしい海鮮だしの味が広がっては収束する。スパイスのバランスが繊細で、派手さはないがすべてを包み込むようなお味である。

吉田商店のスープカリー

地元の人に「吉田商店に行ったよ」と言ったら、あそこは間違いないよと言われたので、地元にもファンが多いのだろう。近所にあったら週8くらいで通ってしまいそうである。

函館朝市のあれこれ

最終日にしか寄れなかったが、函館朝市も堪能してきた。週末だったせいか、かなりの数の中国人観光客・韓国人観光客がいて、私が歩いていた時は日本人観光客より多そうなくらいだった。

ほっき貝を焼いてもらっていると、観光客が俺も私もと寄ってきて、客寄せパンダ状態になってしまった。商売繁盛で何より。殻付きウニもプリン感覚でペロリ。20個は食べられるな。自重したけど。

焼いてもらったほっき貝、スプーンで食べる殻付きウニ、定番ちっくに夕張メロン


定番ちっくに夕張メロンもひとつ。小さい方を選ぼうとしたら、ひとつお値段が張る方が甘いよ、と言われたので、流されるがままに大きめの方をいただいた。正直雰囲気重視なので、どのくらい美味しかったとかもうよくわからない。お店の人に乗せられたのも含めて、楽しく食べた、というのは間違いない。

ホテルの朝ごはん

朝食付プランで宿泊していたにも関わらず、どんぶり横丁のおかげでホテルの朝食をほとんど食べずに終わってしまった。途中、少し寝過ごして横丁に行く時間がなくなってしまった日に、バイキングを利用したくらい。毎日散々食べているので、おかゆとたらこの組み合わせにちょっとほっとしたりした。

たらこを乗せたおかゆ

牛乳がとても美味しかったのと、コーヒーをテイクアウトしていいというのがよかった。ロビーでいつでも飲めるというホテルは多いけど、テイクアウト用のホルダー付きカップまで用意してくれているところはそんなに多くなさそうだし。

乳製品は軒並み最高、ただし...

牛乳といえば、乳製品は本当になんでも美味しかった。紙パックの牛乳を飲んでも美味しい。もちろんソフトクリームもちょいちょい食べた。あと北海道限定という謎のドリンク、ソフトカツゲンも試してみた。

生協で買ったよつ葉牛乳、函館空港のソフトクリーム、謎のドリンク・ソフトカツゲン

確かに乳製品は最高だったが、ソフトカツゲンは苦手な味だった。もう二度と飲むことはない。

江戸松のお刺身とお寿司

まとめのトリを飾るのは、江戸松さん。函館滞在中に一番気に入ったお店である。最初は浅野先生に連れていっていただいたのだけど、浅野先生が帰ってしまったあともひとりで行ったりした。

江戸松のお刺身、サンマなどがメインのお皿

このあたりでは、あまりサンマを焼き魚として食べないのだそうだ。早い時期に出るサンマをお刺身で食べるのが定番とのこと。今がその季節なので、お刺身のお皿にもサンマが並ぶ。臭みはまったくなく、さっぱりとして食べやすい。都内ではなかなかこのレベルのサンマの刺身はお目にかかれないなぁ。

江戸松のお刺身、ウニやらエビやらがメインのお皿

また、江戸松のご主人がとてもよいキャラクターで、いっぺんで好きになってしまった。自分の仕事にストイックな感じで、でも頑固という感じではなくて一緒におしゃべりしてくれる。

美味しい美味しいと食べていると、このあたりではこのくらいが普通で特別高級なものを使っているわけではないんですよ、とのこと。そんな風に、押しの強くない感じのご主人の語り口がまたよい。いやいやいやいや、たとえそうだとしても、染み入るくらい美味しいんです。

イクラがこぼれる江戸松の軍艦

イクラやらウニやらの軍艦も、最後だと思うと名残惜しくて、おかわりしちゃった。個人的にお寿司はこれで締めると決めている梅肉の手巻きも上品で好みだったから、単に素材がいいだけじゃなくて、ご主人のセンスがよいということだなぁと思った。

函館には7日間弱の滞在だったが、まだまだ食べたいものがたくさんあって、すべては食べきれなかった。それに一度食べたものも、どれもまた食べに行きたい。ソフトカツゲン以外は。今度は違う季節に行くのもいいなぁ。また旬のものをいただきたいなぁ。今からすでに楽しみだなぁ。


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