蠍は留守です記

蠍の不在を疑わずに眠る暮らしの記録

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旅とわたし:台北(中華民国)

このエントリは『旅とわたし Advent Calendar 2016』の16日目です。

アジアの都市でいちばん馴染みがあるのは、台北だ。はじめて訪れる前から、なんとはなしに親しみがあり、はじめて訪れたあとは何度も行きたくなる街になった。

去年のアドベントカレンダーはお茶とわたしシリーズを書いた。お茶も台北なしには語れない。台北は私のお茶道楽を一気に加速させた街でもある。今では海外とは思えないくらい身近に感じている。

峰圃茶荘でお茶の試飲

台北滞在中に困ることは、今やほとんどない。以前はお手洗い文化の違いに戸惑うことはあったが、慣れれば大した問題でもなくなった。日本円を引き出すのに多少面倒を感じることもあるが、短い滞在ならそれも不要だ。

いざ台北で暮らすとなれば、一気に不便や不都合が押し寄せてくるはずだが、旅と生活の間の距離は思いのほか遠いものである。旅人の立場で遊びに行くぶんには、台北ほど安心な街もないだろう。

私の大好きなお茶もあるし、最近では私好みのおいしいコーヒーを出してくれるカフェも増えた。特にカフェ文化の進化は目覚ましくて、新しいお店に行くのが楽しみにもなっている。

松山文創園區のCAFÉ SOLE

食事も何を食べてもおいしい。あえてひとつ選ばないといけないなら、どんな高級料理店のフルコースより、清粥小菜のお粥を選ぶ。好きなおかずをちまちま選ぶのもうれしいし、お芋の入ったお粥を雑に食べるのが気楽でいい。(もちろん、高級料理店のフルコースもいつだって食べたい)

最近では、セルフでお弁当を詰めるタイプのお店も好き。街で遊び慣れてくると、そういう普段使いのお店を開拓するほうが楽しくなってくるのかもしれない。そろそろキッチン付きの宿がいいなと思いはじめる頃合いでもある。

清粥小菜のお粥ごはん

ただ、台北の場合はなかなかキッチン付き宿にしようという気持ちにならないままだ。なぜかといえば、一歩街に出るだけで安くておいしいものがどこにでもあるから。夜市なんかは最たるもので、特にガイドブックでの扱いが小さい夜市あたりを散策するのが好みである。

料理の見た目で選ぶのもテンションが上がるが、メニューの字面で選んでみるのもワクワクする。寧夏夜市の屋台で食べた麻醤麺のチープでインスタントな味は、繁体字の字面と合わせて今でも時々思い出される。ああ、思い出したらまた食べたくなってしまう。C級グルメ最高。

寧夏夜市の屋台

食べるものが溢れる街は、人が生きてる感じがして好もしい。その生命力を礎に物事を考えたり作ったりしているのだなぁと想像するのも好きだ。街は人が生きているからおもしろいのだし、街を知りはじめると自然とそこにいる人たちが気になってくる。

トラディショナルな観光名所や文化に触れるのと同じくらい、現代のムーブメントを感じるのはエキサイティングだ。こと台北については、旅行の枠を超えて、もっといろいろ行ったり感じたりしたいなぁと思っている。

松山文創園區の閲楽書店

台北に再訪したい理由をあえて挙げておこう。寧夏夜市の麻醤麺! 駄菓子のような癖になる味! 八角の香りに溢れる街角で、あれを食べるのだ。

それくらい言っておかないと、台北に遊びに行くのが当たり前になりすぎて、なんかよくわからなくなりそうだ。なんとなく遊びには行きたくなるけど、実質ノーリーズン。距離的にも移動が楽だし、街のお作法も堅苦しくないし、比較的治安も悪くない。いろいろな意味で魅力的。

逆に言えば、そのくらいカジュアルに行ったり来たりできる街をもっと増やしたい。プライベートでも仕事でもなんでもいいけれど、精神的な拠点がたくさんあったら、きっともっと楽しいよね。


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